遺言の撤回
遺言の撤回
質問
私には、長男、二男の2人の子がいます。妻は、昨年他界しました。
私は、昨年公正証書にて、同居している長男に全ての財産を相続させる旨の遺言を作成しました。しかし、その後、長男との折り合いが悪くなり、長男は、家をでていきました。
私は、最近、長男と二男にそれぞれ同じ程度の財産を相続させたいと考えるようになりました。昨年作成した公正証書遺言を撤回することはできますか。
弁護士からの回答
民法1022条は、遺言者は、いつでも、遺言の方式に従って、その遺言の全部又は一部を撤回することができる旨規定しています。
したがって、例えば、公正証書遺言の方式により、過去の公正証書遺言を撤回することができます。
また、民法1023条1項は、前の遺言が後の遺言と抵触するときは、その抵触する部分については、後の遺言で前の遺言を撤回したものとみなす旨規定しています。
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本件では、遺言者の方は、例えば、公正証書遺言により、過去の遺言を撤回したうえで、新たな遺言をすることができます。
なお、遺言者は、その遺言を撤回する権利を放棄することはできません(民法1026条)。

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