「相続させる」旨の遺言の効力
「相続させる」旨の遺言の効力 実務上、遺言において、「相続させる」旨の文言が用いられる場合があります。 「相続させる」旨の遺言は、相続分の指定、遺産の分割の方法の指定、遺贈のいずれにあたるのでしょうか。 「相続させる」旨の遺言は、どのように解釈したらよいのでしょうか。 この問題について、最高裁判所の裁判例では、 「「相... 続きはこちら≫
相続欠格と遺言書の破棄、隠匿
民法は、相続人の欠格事由を定めています。 民法891条5号は、相続人の欠格事由の一つとして、 「相続に関する被相続人の遺言書を偽造し、変造し、又は隠匿した者」をあげています。 それでは、相続人が相続に関する被相続人の遺言書を 破棄又は隠匿した場合、常に相続人の欠格事由に該当するのでしょうか。 最高裁判所の裁判例では、... 続きはこちら≫
【コラム】預金口座の取引履歴の開示義務
預金口座の取引履歴の開示義務 一部の法定相続人が、被相続人の生前、被相続人名義の預金口座から、預金を引き出す場合があります。 このような場合、他の相続人が、銀行に対し、被相続人の預金口座の取引経過の開示を求める必要が生じる場合もあります。 被相続人の死亡後、法定相続人の一人が、銀行に対し、被相続人名義の預金口座の取引経... 続きはこちら≫
遺言執行者の選任
ご質問 私の母は、2ヶ月前に死亡しました。 私の母の法定相続人は、私と妹、弟です。 私の母は、自筆証書の遺言書を残してくれたのですが、遺言執行者の指定がありませんでした。 自筆証書遺言の検認の手続きは、先月、終わりました。自筆証書遺言の内容は、要約すると、銀行預金を私と妹にそれぞれ2分の1ずつ相続させること、自宅の土地... 続きはこちら≫
【コラム】遺産分割の対象と預金について、最高裁判所が判断を示しました
遺産分割の対象と預金について、最高裁判所が判断を示しました 銀行の預金は、遺産分割の対象となるのでしょうか。 従前、最高裁判所は、可分債権の共同相続について、 「相続人数人ある場合において、その相続財産中に金銭その他の可分債権あるときは、その債権は法律上当然分割され各共同相続人がその相続分に応じて権利を承... 続きはこちら≫
遺言の撤回(法定撤回)
遺言の撤回(法定撤回) 遺言者は、いつでも遺言の方式に従って、その全部又は一部を撤回することができます。 遺言による撤回がなくても、遺言を撤回したものと見なされる場合があります。 民法は、遺言を撤回したものとみなされる場合として、次の規定をしています。 ①前の遺言が後の遺言と抵触するときは、その抵触する部分については、... 続きはこちら≫
自筆証書遺言と押印(遺言書本文の入った封筒の封じ目に押印がある場合)
自筆証書遺言と押印(遺言書の入った封筒の封じ目に押印がある場合) 民法968条1項は、自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない旨規定しています。 それでは、自筆証書遺言が封筒に入れられており、封筒の封じ目に押印がなされているものの、封筒の中の遺言書には押印... 続きはこちら≫
【コラム】特別縁故者に対する相続財産の分与と不動産の共有
特別縁故者に対する相続財産の分与と不動産の共有 民法255条は、共有者の一人が、その持分を放棄したとき、 又は死亡して相続人がないときは、その持分は、他の共有者に帰属する旨規定しています。 他方、民法958条の3第1項は、前条の場合において、相当と認めるときは、家庭裁判所は、被相続人と生計を同じくしていた者、被相続人の... 続きはこちら≫
【コラム】生命保険金請求権と相続財産
生命保険金請求権と相続財産 被相続人が、被相続人自身を保険契約者及び被保険者とし、共同相続人の1人を保険金受取人と指定して締結した生命保険契約に基づく死亡保険金請求権は、相続財産になるのでしょうか。 この問題に関し、最高裁判所の裁判例では、 「被相続人が自己を保険契約者及び被保険者とし、共同相続人の1人又は一部の者を保... 続きはこちら≫
【コラム】遺産分割の対象と預貯金
遺産分割の対象と預貯金 預貯金は、遺産分割の対象となるかという問題に関し、最高裁判所は、従前、相続財産中に可分債権があるときは、その債権は、相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割される旨判示していました。 したがって、従前の最高裁判所の裁判例によれば、銀行の預金は、原則として、遺産分割の対象にならないと考えられます。... 続きはこちら≫