相続人の中に認知症の方がいる場合には、遺産分割はどうすればよいですか?

【Q&A】相続人の中に認知症の方がいる場合には、遺産分割はどうすればよいですか?

質問

私の父は、先月、死亡しました。
私の父には、妻(私の母)、長男である私、二男(私の弟)がいます。
私の父は、遺言を作成していません。
私の父の遺産は、自宅の土地、建物、銀行預金があります。
私の母は、高齢で、認知症の診断を受けており、施設に入所しています。私が会いに行っても、日常会話もできない状態であり、判断能力は全くないと思います。成年後見人は、選任されていません。
私と弟は、遺産分割についての意見が合わず、遺産分割の調停を申し立てざるを得ないと考えています。
私の母も遺産分割の調停の当事者になると思いますが、私の母は、判断力がないので、どのようにすれば良いでしょうか?

弁護士からの回答

遺産分割の調停の当事者の方のなかに、認知症により判断能力が全くない方がいる場合、通常、成年後見人の選任の申立をすることを検討することになると思います。
成年後見人が選任されると、成年後見人が法定代理人として、調停期日に出席することになると思います。 
成年後見人は、通常、成年被後見人が取得する遺産が法定相続分を下回る内容では、調停手続で合意しないことが通常であると思います。
遺産分割について、分からないことがありましたら、弁護士までご相談ください。