【Q&A】寄与分(療養看護型)
寄与分(療養看護型)
私の父は、1か月ほど前、死亡しました。
私の父の法定相続人は、私と兄です。
私は、一度、結婚をしましたが、後に離婚し、会社員として働きながら、父母の近所に一人で生活をしていました。
私の母は、3年ほど前に死亡しました。私は、私の母が死亡した後、父のことが心配になり、父と一緒に生活していました。私の父は、私と一緒に生活するようになってから、デイサービスを利用するようになりました。
私は、父と一緒に生活するようになってから、時折、私の父の食事を作ったり、洗濯をしたり、身の回りの世話をするようになりました。
私の父は、2年ほど前に転んで骨折し、施設に入所しました。
私は、父が施設に入所してからは、しばしば父のもとを訪れ、父と話などをしていました。
私の兄は、私の父と不仲であったので、実家を訪れることはほとんどなく、私の父が施設に入所後は施設を訪問することは一度もありませんでした。
私は、父の死亡後、兄と遺産分割の協議をしていますが、話し合いがまとまりません。
私は、最近、寄与分という制度があることを知りました。
私は、父から特に報酬などはもらっていないので、寄与分が認められないでしょうか。
弁護士の回答
民法は、寄与分が認められるための要件として、「共同相続に中に、被相続人の事業に関する労務の提供又は財産上の給付、被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした者があるとき」旨規定しています。
本件については、同居していた約1年の間、父親の食事を作ったり、洗濯をしたこと、施設入所後死亡までの約2年間、施設を訪問したということについて、寄与分が認められるか、問題になっています。
約1年間、被相続人と同居して時折食事を作ったり、洗濯をし、約2年間、しばしば施設を訪問し、被相続人の話し相手になったという事情では、個人的な見解ですが、寄与分が認められる可能性が低いと思います。
寄与分について、分からないことがありましたら、弁護士までご相談ください。
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