【コラム】株式併合と遺産分割調停手続
株式併合と遺産分割調停手続
全国の証券取引所は、平成30年10月1日までに売買単位を100株に統一するための取り組みを進めています。
例えば、現在、売買単位が1000株となっている会社については、売買単位を100株にするためには、1単元の株式の数を1000株から100株に変更する場合や、1単元の株式の数を変更すると同時に株式の併合をする場合もあります。
近時、上場会社において、売買単位を100株にすると同時に株式併合をするケースがいくつかあると思います。
株式併合とは、複数の株式を合せてそれよりも少数の株式とすることをいいます。
例えば、A社が単元株制度を採用し、1単元の株式を1000株と定めていると仮定します。
甲さんが、A社の株式を1000株所有している場合、株式併合により、10株が1株になった場合、甲さんの所有する株式の数は100株になります。株式併合とあわせて、A社が、1単元の株式数を1000株から100株に変更すれば、甲さんは、株式併合後、1単元の株式を所有していることになると考えられます。
甲さんが、A社の株式を1000株所有している場合、株式併合により、10株が1株になった場合、甲さんの所有する株式の数は100株になります。株式併合とあわせて、A社が、1単元の株式数を1000株から100株に変更すれば、甲さんは、株式併合後、1単元の株式を所有していることになると考えられます。
遺産分割の調停手続は、成立までに時間がかかる場合があります。
被相続人の遺産のなかに上場会社の株式がある場合、遺産目録には、通常、株式数も記載しますが、株式併合があった場合には、その旨を家庭裁判所に伝えて、遺産目録の株式数を修正してもらうことが多いと思います。
株式併合、遺産分割について分からないことがありましたら、弁護士までご相談ください。
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