相続開始後に遺留分を放棄することはできますか?

私の母は、私の兄夫婦と一緒に暮らしていました。

私の父は、5年前に既に死亡しました。

私の母が私の兄夫婦と一緒に生活していた自宅の土地、建物は、私の母の所有です。

私の母は、3カ月前に死亡しました。

私の兄は、遺産を全て兄に相続させる旨の公正証書遺言があると言って、私の母が作成した公正証書遺言を見せてくれました。あわせて、私の兄は、私に対し、公正証書遺言の内容を争わないのであれば、100万円を渡すと言ってくれています。私の兄夫婦は、私の母の生前、私の母の通院の付き添い、食事の準備、洗濯など身の回りの世話をしてくれていました。私が、生前、私の母に会ったときも、私の兄夫婦は、一生懸命身の回りの世話をしてくれていると言っていました。

私は、遺留分侵害額請求という制度があることを知りました。もっとも、私は、私の兄が私の母の介護を一生懸命してくれていたので、100万円を渡してくれるのであれば、遺留分侵害額請求権を行使する意思はありません。

遺留分侵害額請求権の放棄は、被相続人の生前には、家庭裁判所の許可が必要と聞きましたが、被相続人の死後は、家庭裁判所の許可が必要なのでしょうか。

 

遺留分侵害額請求権については、被相続人の死後、放棄することができ、放棄にあたり、家庭裁判所の許可は不要です。

遺言、遺留分について、分からないことがありましたら、弁護士までご相談ください。