公正証書遺言を無効にできる場合はありますか?

私の父は、3か月前に死亡しました。

私の母は、既に死亡しているので、父の法定相続人は、私と兄です。

私は、兄と遺産分割の話し合いをしようとしましたが、私の兄は、私の父の公正証書遺言を示しました。その公正証書遺言には、全ての遺産を私の兄に相続させる旨が記載されていました。

私の記憶では、私の父は、公正証書遺言が作成された当時、認知症になっていましたので、公正証書遺言を作成するだけの判断能力があったか、疑問に思っています。

公正証書遺言であっても、無効になる場合がありますか?

公正証書遺言であっても、無効になる場合もあります。

もっとも、遺言の無効を主張する側が、遺言無効確認訴訟を提起し、遺言の無効を主張、立証することが通常です。

遺言の無効を立証できるか否か、介護保険の認定調査票や被相続人の通院していた医療機関の医療記録、介護施設の介護記録等の証拠を集めて、検討することが多いと思います。

また、公正証書遺言の内容が遺留分を侵害する内容ですので、時効に注意し、遺留分侵害額請求を検討する必要もあります。

お早めに弁護士にご相談されてはいかがでしょうか。